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勝負の鮭獲り
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とうとう7月に入った。

勝負の月だ。




何の勝負かって?

それは鮭獲り。






夏になると、アラスカにはたくさん鮭が上ってくる。
この鮭が、大きくてとても美味しい。

7月はアラスカに住んでいる人だけの特権で、決められた河でディップネットが解禁される。
ディップネットとは、人も入るような大きな網で鮭を獲るフィッシング方法。これだとたくさんの鮭が獲れるのだ。




初めてディップネットに行ったのは、2年前の事だった。
「アラスカに住みたい」のくまさんが連れて行ってくれて、詳しく教えてくれた。

その時、43匹も鮭が獲れた。
感動した!
アラスカすごいと思った。
獲った鮭は切り身にして真空パックし、家族や来客と1年間大切に食べた。


ところが、去年の夏だ。
去年の夏は寒かった。
そして鮭も獲れなかった。

鮭のために購入した、大きな冷凍庫が1年間空っぽ。
アラスカに住んでいるのに...。
とても寂しい思いをした。



油断していたのだ。
ディップネットに行きさえすれば、獲れると高を括っていた。
最初の年にたくさん獲れて、いい気になっていたのかもしれない。


真剣勝負をしなければいけなかったのに。
もっと準備を万全にすればよかったのに。
毎週河に通えばよかったのに。
反省するべき点は、たくさんある。



それをふまえ、今年は早くから準備を開始した。
名人の作る網をもう1つ注文したし、「アラスカに住みたい」のディップネットのページを何度もよく読み返した(これ重要)。
防寒対策もバッチリにしたし、7月のスケジュールを鮭のために全部空けた。




7月は鮭に懸ける!!!

鼻息は荒いぞ。





毎年7月の第3週に、キーナイ川に鮭がたくさん入ると言われている。
その週末を本番と設定し、その前の週末、先週の金曜日にジャブ程度にカシロフリバーに行ってきた。


カシロフまでは、アンカレッジから車で4時間かかる。
到着するとウェイダーを着用して、すぐに海に入った。
カシロフは初めてだったけど、キーナイより遠浅で、人もあまり混んでいなかった。



重い網を持って待つ事30分。
最初のアタリは私の網に来た。急いで網を引きずり岸に戻る。


大きな紅鮭ゲット!!!




久々に見た、美しい鮭。
興奮する!!


そして続けてリーガンもフィッシュオン。
なんと3匹同時にゲット。
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鮭を眺めて喜んでいる暇はない。

「魚の群れが今入ってきてるから、すぐ海に戻れ!」
魚処理をしているリーガンにそう言われ、網を担いでまた、戦場海に戻った。



水の下はシルト地帯。
泥にはまって歩きにくい。それに遠浅なので長い距離を歩かなければいけない。
ようやくポイントまで辿り着いたと思うと、すぐに次の鮭がヒット!


また長い道のりを超えて岸に戻る。
鮭をリーガンに渡し、また元来た海へ。
泥の中を歩いている途中で、またヒット!
この繰り返しが何度も続いた。
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もう休む間もない。
トイレに行く暇もない。
写真を撮る暇もない。


 
なんという、贅沢な悲鳴なんだ。



もう鮭がかかっても慌てず騒がず、黙々と作業。

だんだん、飽きてきたぞ?
いかんいかん、去年の屈辱を忘れてはいかん。
だけど、獲っても獲ってもまたすぐ獲れる。
いったいいつまでピークが続くのだ?




ピークはなんと、4時間も続いた。
夜の12時まで、獲れた鮭は46匹。
うちのリミットは55匹。まだ獲れそうだが、来週友人を連れて行く約束をしているので、そこで止めた。


倒れるように、テントで寝た。
マジ疲れた。
全身筋肉中。


翌朝の帰り道。
車の中から大きなブラウンベアを見た。
やっぱりアラスカって、すごいわ。
by shs_merumo | 2009-07-14 04:00 | アウトドアの楽しみ方


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