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危険な町へ侵入
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朝7時15分発のパナマ鉄道に乗るため、6時半にタクシーに乗り込んだ。


ホテル前に停まっていたタクシーなのに、またもオフィシャルのタクシーではなく、普通の車。
運転手は全然英語が通じず、ホテルの人がスペイン語で駅への道を説明してた。






これに乗っても大丈夫か?

始終無表情で無口な運転手だったが、心配入らず無事に駅に着いた。
運転はかなり強引だったが、それは昨日の運転手も一緒。
どうやらこの国では、強気でいかないと運転なんて出来ないみたい。クラクションの音もうるさい。





パナマは中南米の中では比較的安全な国。
しかしこれから鉄道で行く町、コロンだけは問題ありだ。


中米一の危ない町、コロン。
先週も、日本人観光客が町中で強盗にあい、抵抗したらナイフで胸を刺されたと聞いている。


そんな場所には出来るだけ行きたくない。
しかしどうしても、ここに行かなくてはいけない理由がある。




このコロンから少し南に下った場所に、リーガンが住んでいた町があるのだ。

旧フォートグーリック、現在はエスピナーという町に、昔米軍居住地があった。
約35年前、リーガンの父がパナマの米軍基地の中でアートの先生をしてたため、家族はこの町に住んでいたのだ。




フットボールの試合などでよく乗っていたパナマ鉄道に乗るという事も、この旅の絶対しなければリストに入っている。

パナマ鉄道はパナマシティとコロンを結ぶ鉄道で、朝にパナマシティからコロンに行く便と、夕方コロンからパナマシティに行く便しかない。
鉄道は月曜から金曜の週5日しかやっておらず、今日は金曜日。



これから西の方へ移動するので、パナマ鉄道に乗るのは、今日の朝の便に乗るしかないのだ。




リーガンが思い出の場所を家族に見せるのが旅の目的であるために、エスピナーで何泊かしたい。


そこで予定は、朝鉄道でコロンまで行き、そこでレンタカーを借りてエスピナーに走りホテルに宿泊し、リーガンの思い出の場所を散策という事にした。


鉄道はコロンに着くが、レンタカーの場所はグーグルマップで見る限り南に外れた場所にあるし、そこまでタクシーで行きそのままホテルに行けば、危険なダウンタウンに入らないですむ。

パナマ旅行でとにかく私が心配する事は、このコロン周辺をいかに安全に切り抜けるか。それ以外は心配する事はなかった。

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鉄道からはパナマ運河が見えた。
そこからジャングルの中に入る。アラスカとは全く違う景色に感動。


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こんな景色の中を走り、ついにドキドキのコロンに到着。


鉄道は、駅というかなんでもない空き地みたいな所に到着。
そこにはたくさんの車が停まっていて、タクシーの呼び込みをしていた。






う、うわー。
なかなかの危険な雰囲気。
とにかくここで安全なタクシーに乗り込み、安全なレンタカー屋まで行くというミッションを成功させなければ。






「黄色いタクシーに乗りたいんだよね?」
というリーガンに頷く。
普通の車もたくさん停っていて、タクシーと叫んでいる。




黄色いタクシーが停まってる方に歩くと、
「レンタカーHertzを知ってるか?」
と声をかけた。





「OK!まかしとけ。」
という男について車に乗り込むが、何このタクシー、ボロボロ。

ドア開けるとギーっと嫌な音がした。シートもボロボロ。ここに座るんか。



シートベルトもないし。っていうか、運転手だってベルトのとこ掴んでるだけで、シートベルトしてないし!


色んな事に戸惑う。

確かに車は黄色いが、これって自分で黄色に塗っただけじゃないの?

周りを見ると、どの黄色いタクシーもボロボロ。
車を黄色く塗れば、誰でもタクシードライバーになれるって事か?







動揺する私。
しかしそんな事お構いなく、車は派手なクラクションを鳴らしながら町中に突入した。
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町中は、思った通りの危険な感じ。
ゴミがあちらこちらに散らばり、建物も壊れて汚れている。



それより何より、このタクシーの運転が怖いって。
まるでアクション映画?というような乱暴な運転。
強気、強気でどんどん車を追い越して行く。




待て待て待て。
超怖いって!!

これがオフィシャルなタクシーか?
初めて求めていたオフィシャルタクシー(?)に乗り込んだのに、これがそうだなんて。




この車だけでなく、周りの車も超危険運転。強引に突っ込む、割り込む。

何なのこのエキサイティングなドライブは!こんなの要らん(涙)。




そんな車に乗って5分程で、目的地のレンタカー屋に到着した。
良かった、生きてた!



そして、レンタカーを借りようとしてまたここで問題が。


どんな計算かは分からないが、ネットで見ていた値段と違い、かなり高い。
レンタカー10日間で530ドル。これが一番安い料金。
アメリカよりも全然高いじゃないか!


「ちょっと考えてみる。」
と言い店を出た。
すぐそばに、違うレンタカーのチェーン店がある。
ここで値段を聞いてみた。

するとそこは更に高い!
640ドル!!



リーガンと相談したが、やっぱり最初の店で車を借りるしかない。
しょうがない。この旅に車は不可欠。






そして、日産マーチを無事ゲット。
ちなみにこのレンタカー屋さんの場所、店員さんに一応確認してみた。



するとなんと!
ここはネットで調べた、思った場所ではなかった!!




ここはダウンタウンのど真ん中。
私達、知らない間に超危険地帯にいます(汗)!!!!!





怖がってるのは私だけ。
見てみろ、観光客がいっぱい平気で歩いてるはないかとリーガンは言うが、それはこの近くの港にクルーズ船が停まるため。
そうゆー人達が狙われるんだよっ(涙目)。



そうと分かったら、この場を早く脱出しなければ。
マーチに乗り込み、ダウンタウンを突破する。

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ぎゃー怖い!
みんな運転めちゃくちゃ。

って言うかこの町、信号ないんですけど?
とにかく強気で先に突っ込んだ方が、前に進めるシステム。
遠慮してたら先に進めない。
車があちこちから我先と進んでくる。



もう信じれんわ、この道は。
私が呟くと、リーガンはこれよりも怖い場所がある、と言った。
それはスリランカやベトナム。
あそこの車の運転は僕でも怖い、というリーガン。

そうか、これ以上の所があるのか…。





リーガンの運転で、何とかコロンの町を切り抜ける。
良かった!まだ生きてる!




そして南に進み、ホテルに向かう。
ホテルは、旧米軍施設を改造して作ったホテルマリア パナマ キャナル
レビューはそれ程良くないが、旧基地の中という事で選んだ。




ホテルに近づくにつれ、リーガンが歓喜の声をあげる。

「ここだ!まさにここは僕が育った町だ!」




ホテルは偶然にも、リーガンが住んでいた家から歩いていける程の距離だった。


先に、リーガンが住んでいたという家に行ってみた。
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そう、ここから湖に降りて遊んだんだ。
ここでスケートボードしたんだ。


リーガン大興奮。
しかし、昔とは変わってる事に多少ショックを受けていた。


ホテルはなかなかいいホテルだった!
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ホテル前にはガトゥン湖が広がる。
この湖が、リーガンがよく遊んだ思い出の湖らしい。

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チェックインを終えた後は車に乗り込み、リーガンのショウ&テルツアーに出掛けたのだった。

つづく
by shs_merumo | 2014-03-20 05:33 | パナマ旅行


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