ドーソンのボート
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(写真は、ボートの前に飾ってあったムースの木。どう見てもムースの顔。)


遥々アンカレッジから1200キロ以上も走ってヘインズまで来たのは、義弟ドーソンのセイルボートを取りに来たわけで、翌日にそのボートを見に行った。





ドーソンの話しに寄れば、ボートの売り主はヘインズに住んでいなくて他の州に引越しているそうだ。

既に支払いは終わっていて手続きも済んでいるので、あとはボートを引き取るだけ。
ボートは、売り主のキャビンの前に置いてあると言う。





売り主の友達がボートの引き取りを手伝ってくれるという事で、取り合えず電話してみた。

友達デリックは、ヘインズから30分程離れたところに住んでいるらしい。(後にそこが、昨夜のキャンプ地モスキートレイクと判明。)





「ボートのマストを倒して、仕舞う作業をしなくてはいけない。そのために、先ずは車で引っ張ってボートを広い空き地に移動する。」

言ってる意味がイマイチ分からないが、とにかく了解。



デリックは、今からそこに行くまでに1時間くらいかかると言った。私達はすでに近くまで来てるので、先にボートを見に行く事にした。






ボートの場所は、「カリブーストリートを入って4マイルの所(仮)にある。」というような説明で、具体的な住所は聞いていない。
「左側にあるから、すぐ分かる。」
との事。

細い山道を、左側を見ながらどんどん登って行く。







すると、しばらくしてそびえ立つボート発見!

ドーソンのヨットって、まさか、これの事じゃないでしょうね!?



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うそ、でしょ?
嘘だと言ってくれ----!


デカいよ、すごく。

これをアンカレッジまで車で引っ張っていけと言うのか?










おまけに、ボートの下のトレーラーは、パンクしていた。
けん引するうちの車は、頑丈なトラックとかではない。マツダのミニバン。



「ムリムリ」
「不可能」
「出来るわけがない」
頭の中に、ネガティブな言葉が浮かんできた。ネガティブな言葉しか浮かんでこない。







リーガンも絶句。
「いや、まだこれがそのボートと決まったわけじゃないし。」
と、ブツブツ呟いている。




リーガン、残念ながらこのボートだよ。
ドーソンの言ってたようにユニコーンと書いてあるよ。
ドーソンのユニコーン号、これに間違いない。





マジか、ドーソン。
信じれん。







取り合えずリーガンは、トレーラーのパンクの修理から始めた。
町に行って必要な道具を買い、雨の中を作業。
そうしているうちに、デリックとその友人も来て、3人でパンク修理をする。




タイヤは直った。
この時点で既に2時間かかっている。
本当は今日は、ボートの様子をちょっと見に行ってからヘインズ観光の予定だった。そのために1日早くやって来たのだ。

ドーソンには、ボートは「もう引き取ればいいだけの状態」と聞いていた。
予定大幅に変更。




ドーソン、ホント信じれん!




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次に、ボートを50m先の空き地に動かせとの指示が出た。
マストが立ったままの背の高いこのボートを、ミニバンで引っ張る。




ミシミシミシと言って、ボートは動いた。



ぎゃーーー。怖いよぉ。

ミニバンに乗っていた私は車にギュッとつかまり、恐る恐る後ろのデカいボートを見る。
ボートは、ミニバンの3倍くらいのサイズだよ。よく動いたわ。





空き地に着くと、デリックとその友人は着々と働く。

2人ともそれぞれボートを持っているらしい。




デリックがおもむろにロープを自分の身体に巻き付け、するすると隣の高い木に登り始めた。

一体何が始まるのだ?



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デリックは、ロープをボートに渡す。
マストを安全に倒していくための作業らしい。
そうか。だから広い場所で高い木が必要だったんだ。




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写真では見えにくいかもしれないが、一番右下にデリックがいて、ロープを引っ張っている。


大仕事じゃん…。



ヨットを持つという事は、 本当に大変な事なのね。
先ず木に登れないといけないし。



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マストを倒してからも、仕事はまだまだ続く。

後ろからトラックで引っ張って、ボートの位置を直す。


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ムサシもボートに乗ってお手伝い。
まだまだ続く作業。

雨の中、ボート仕事は6時間にも及んだ。




小さな田舎の町、ヘインズ。
みんながみんなを知っている所らしい。

デリックに道ゆく人達が手伝うよと次々に声をかけていく。
それを冗談で返す、デリック達。

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犬を散歩していたおじさんに言われた。

「まさか、このベイビーカーで引っ張る訳じゃないだろうな?」







おじさん、その、まさかなんです。
しかもアンカレッジまで1255キロ。
出来ると思いますか?


逆に問う、私。
おじさん、絶句。










おじさん、気持ちは分かるよ。
私もムリと思う。

でも今までの経験上、リーガンやドーソンは一般的に不可能の事も、可能にしてきたんだよ。
だからひょっとしたら出来るかもしれない。



どうかどうか、車が横転する事なく、無事に帰れますように。




メルモ家のアドベンチャーはまだまだ続く。


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by shs_merumo | 2012-06-04 19:59 | アウトドアの楽しみ方


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